冬の最上三十三観音「川前観音堂」の紹介

                                  平成21年1月12日
 山形県の北部に斉藤茂吉と最上川で名高い大石田町がある。
 ここは雪の名所であり町内はもちろんのことちょっと山間部に入れば
 その雪の量は半端ではない。
 しかし一度春が訪れればこの地は桃源の郷となる。この落差が大きいが
 故にここにすむ人たちは大きな愛情をこの土地に注いでいるのである。
 これは信仰心に強く表れてくる。とんでもない辺境の地にも立派な
 観音堂や寺が建造され人々が篤く参拝する風習が今も残っている。
 そのような観音堂の一つに大石田北部の川前部落の「川前観音」が
 ある。
 ここは最上地区に三十三ヶ所ある観音堂の第二十六番札所とされている。
 信仰心の篤い人々には御利益のある観音として有名であるが実はここは
 最上川を眺めるビュースポットしても有名である。
 私はいつも花の季節や緑の季節に訪れているが今回は特に真冬の時期の
 姿を見てみようと平成21年1月12日の成人の日に訪れてみた。
 コースとしてはいろいろあるが今回は尾花沢の道の駅を出発点として
 大石田に向かってみた。
 次の写真は途中の道の様子である。この写真の撮影時は午後2時なので
 このように道の状況はよく分かる。
 しかしこれが積雪してしまうと白一色の世界となり夜には道の端がよく
 分からなくなる。
 特に雪が舞う状態になると車のライトの光が散乱するために全く道の端は
 判断できなくなる。その結果道路の側の積雪につっこんでしまう羽目に
 なる。そうなるとなかなか脱出出来なくなり立ち往生することとなる。
 十分に注意をして走ることが大切である。
 

この道路を西進していくと駒籠(こまごめ)、大浦と進み川前の部落に出る。
部落の南端が最上川になっており橋を渡る手前が川前観音である。
堤防が駐車場になっている。
次の写真はその駐車場から亀井田橋を見た光景である。手前が雪で埋まった堤防である。

では川前観音の全景を見てみよう。左の階段を上り観音堂へと進む。
右後ろの建物は交流センターとなっているが画家が絵を描けるアトリエにもなっている。

登っていく途中に後ろを振り向いた光景です。滑るので十分気をつけて登らないと転落という事態になるので慎重に行動をしました。


登り切ると川前観音であることの碑が現れます。

次が最上川ビュースポッとであることを示す指標です。

では最上川をじっくりと眺めてみましょう。
これまでに多くの画家が描いた光景です。
あの偉大な小松均画伯もこの地点はもとより先ほどの大浦地区を含めた最上川流域の
光景を大作として残されています。

以上が1月の季節に川前観音を訪れた報告です。
しかし雪は2月が最盛期になります。今の光景はまだまだ真の冬の景色ではありません。
機会があれば2月の光景も報告できればと思います。

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