蔵王ダムにも秋がき来た
令和4年9月4日は蒸し暑かった。 このようなときは山に入るのが一番だ。
さっそく山形市東部の馬見ヶ崎川最上流にある蔵王ダムに出かけた。
笹谷峠への旧街道を坊原で右折れして宝沢の部落に入っていく。
この道は伝説の長者炭焼藤太が最上の城下や陸奥へ旅する時に使った道と言わ
れている。 この炭焼淘汰伝説が金売り吉次伝説へと変遷していく。
この金売り吉次が義経一行を奥州藤原の里へ案内していったのでここ宝沢の里も
歴史の一場面にチョッと現れることになる。
炭焼藤太が長者になるきっかけになった京都から来た姫君豊丸姫が肌身離さず
身に着けていた観音像を収めた所が唐松観音である。
山形東涛会の芋煮会会場がすぐ近くなので皆さんはご存じの建物である。
更に5キロほど登ると道は狭く辺りはうっそうとした木々で覆われてくる。
蔵王ダムがあるところは丁度蔵王高原のドッコ沼を北に下った地点になる。
近づくとダムの堰堤の最下部から水が霧状に放散している。そこには綺麗な
虹がかかっていた。夏の暑い時にここは天国である。気温は22℃だ。

湖面は静かで物音一つしない静寂の世界だ。
背景の雲の懸かった最奥の山は雁戸山。このダムに入る右側の渓谷の先は
熊野岳北方の地になる。
今日もイワナ釣りの連中と出くわした。
ここから先は普通の人は入らない。熊の住処だもの。

今日日曜日は堰堤への立ち入りは禁じられていた。平日だと職員が勤務して
いるので入れるのだが残念。
この堰堤は278メートル、高さは66メートル。中空重力式コンクリートダムだ。
小電力だが発電もしている。
建造完成は昭和45年なので大分古い。でも山形市の水瓶として、また洪水から
守ってくれている大事なダムだ。
ここは標高604メートルなのでとても涼しい。

今日の蒸し暑い日もこの地に来て周囲を眺め深呼吸をすれば生き返る
心地がする。
さあ、これから下界に還って頑張るぞ。
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