平成27年11月17日に国の
 登録重要文化財として認可
 されました。

 

あの子供の頃見た山寺駅前のホテルは今どうなってるか
                                    平成23年11月5日取材  

 皆さんは小学生の頃には山寺へ遠足に行ったことと思います。
 中学生のころには歩いて行きました。でもおそらく小学生の頃は
 汽車を使ったのだと思います。
 何しろ50年以上前のことですから不確かですがでも山寺で遊んだ記憶
 は今も鮮やかに楽しい記憶として鮮明に浮かびます。
 その時休憩所として山寺駅前にある山寺ホテルを使ったのでしたが大き
 くなってからはそのホテルに入ることはありませんでした。
 私はその遠足(小学生でした)での休憩の時に、そのホテルがとても複雑
 な構成をしているため休憩後の集合時間に遅れそうになり大変慌てたこ
 とを記憶しています。
 複雑に部屋が2階や玄関を挟んで西と東に分散しどこにどの部屋がある
 のかも分からず自分の学級の部屋がどこなのか判断が出来ず館内をぐる
 ぐると探し回った記憶だけが残っているのです。
 平成23年9月頃にふと新聞を見ると山寺ホテルの記事が載っていました。
 現在は休館状態になっていること、そして合間をみて古い山寺関係の資
 料展の会場となっていること等の記事でした。
 このような機会が無いとなかなか古い建物に入ることは出来ない近頃で
 すからこれは良いチャンスと私はさっそく出かけることにしました。
 門前に立つとホテルは古色蒼然の状態でありました。
 屋根の塗装も痛み、傾き、サビがあちこちという状態でこれはとても住め
 ないなと分かりました。
 山寺駅前に立つと真正面に山寺ホテルが見えます。

 

 ホテルの玄関部を見てみる。
 駅を降りて山寺に登る時には必ずこの前を通ったもので、子供心にでっかい旅館だな
 と思ったものでした。

建物に入ってから玄関部を見た様子です。
子供の頃来たときは前の階段を上り2階の部屋で皆で休んだものだった。懐かしい。



 ここの特徴は2階の大広間です。こんな広い部屋が中間柱もないままなのに今回の
 大地震を耐え抜いたのだと思うとこの老体に御苦労様という気持ちになった。


 現在この場所で結城泰作没後7年レトロ館原画懐古展が開かれていた。
 主に山形県内の古い建物を緻密なペン画で描いたものであるが懐かしい建造物が
 時を新たにして目の前に展開されると本当に圧倒される。
 次の写真は山形県立北高等学校の姿です。現在の学校とは所在位置は違いますが。


 もう一つの特徴は2階の大広間の北側にある廊下です。
 実は山寺の全景を眺めるにはこの廊下からの眺めが最良だったのでここに椅子を
 置きお客さんに眺めてもらえるようになっていたことです。
 今でもここからの眺めは本当に最高でした。

 この日に初めて分かったのでしたが昔は今入った玄関の所は本当の玄関ではなくて
 建物の北側の下の写真の所が玄関だったとのこと。


 さて現在の玄関に立ち駅の方を見た様子です。
 全く駅が真正面なのですね。さしずめ駅前ホテルですね。

 最後に先ほどの結城泰作氏が描いた当山寺ホテルの図を紹介して終わりとします。
 なお、当建物は保存が困難な状態になっており保存会が活動して募金を募っています。
 ぜひ訪れてみていただき募金もして欲しいと思います。


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