「原口蕎麦屋」の現状報告 令和4年3月16日
以前に東濤会の関東地区の会員と談話した時に山形の蕎麦の話になった。
その時彼の地元である上山地区の蕎麦屋の話になった。そして原口の蕎麦屋の
話になったのだった。今回なんとなくこのようなことが思い出されてきて、それでは
最近私も行ってないので蕎麦食べに行こうと思い家を出た。
目的地は上山市原口だ。ここは今では道路が縦横に切れてどこからでも行けるように
なったが昭和の年代の終わり頃までは原口に行くとなると大変な所だった。
上山市から南方へ向かうのだが道が放射状に複数あり、しかもその周囲の様相が
よく似ているので昔はなかなか原口にたどり着けなく難儀した人は多かった。
道を一本誤るとズウーッと先に進んでから全く別の部落にいることに気が付く羽目に
なるのだった。わたしも何回か経験した。現在は完璧なアスファルト舗装の道と案内
板が整備されているので迷うことはないと思うが。
昔からここの蕎麦のうまさは全国的に知られていたので皆懸命に辿り着く努力をした
ものだ。
今日、令和4年3月16日は晴れの天気がまだ続いているので雪を覚悟して出発した。
しかし、原口の部落に近づくと雪のあまりの少なさにびっくりした。例年なら3月にはこ
の辺りは雪で埋まっているはずなのだが全く雪が無い。山形市内と変わりない。
このようなことでスムーズにたどりつけた。
以前は藁屋根だったがやはり今は違っていた。
店の中は整然とした田舎家である。私が昔よく来ていた昭和50年代と大きくは
変わっていない。
装飾も素朴だ。
食べたのは大盛りだ。固く、引き締まったキリリとした蕎麦。
蘊蓄(うんちく)でそばを食べる人が多いが蕎麦を食べるのに理屈は要らない。
ひたすら自分がそのおいしさを納得出来ればそれで良いのでないのかな。
メニューはこれだけ。分かりやすいし注文しやすい。
どうです。畑に雪が全く無い。唖然とした。
店のお姉さんも雪の少なさには驚いていた。
ここは蕎麦屋の裏の畑です。これでは山形市内の私の町内よりも雪が少ない。
しかし、この後に更に南に進み置賜地区に入ったのだが様相が全く異なり雪の光景だった。
今年は地域間の落差が大きいと聞いてはいたが上山の雪の少なさはビックリものだった。
現在のコロナ禍によりなかなか外に出れず家にこもることが多くなっているので
閉塞感で一杯の毎日だ。やはりこのように時たま外に出て美味しい蕎麦を食べるのは
至福の時になる。
今回も駐車場には福島ナンバー、宮城ナンバーの車が多い。でもその気持ちが分かる。
山形では何時でもフラリと蕎麦屋を訪れて良い景色と美味しい味を楽しめる。
これからの季節は田舎暮らしが人生の楽園となっていく季節になっていく。
80を超えた老齢期になると自然の中にポツンと立っているだけで幸福感を感じるものだ。
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