気象データの遠隔取得と記録装置の製作

 年々気象の変化が大きくなっています。私はいつも気温、湿度、気圧のデータを
 計測しています。
 気温の測定場所にしているのが2階のトイレ内の空間です。そこに温度センサーと
 測定した値をリモートで別室に伝送する小型の装置を設置しています。
 測定データを別室の私の机の上にある計測用の超小型マイクロコンピュータで
 受信をして内部のメモリーに格納するという作業を自動的に実行しています。
 私の家のトイレは私の格好の実験室になっています。
 下の写真で右端のプラスチックケースが計測と伝送を行う機器です。


 
 その箱の中身です。入っているのはXBeeという無線伝送素子です。棒状のものはアンテナです。
 この素子は20年前ならこのケース全体位の大きさでした。それがアンテナ込みでこの大きさ
 なのだから驚くばかりです。しかし、私のように何十年も前から携わっているものにとっては
 驚異なのですが、今、この素子を渡されて作りなさいと指示された技術者にとっては今後この
 素子の大きさが彼のあたりまえの大きさになっていくのです。進歩とはそんなものです。



 
 下の写真の右側のボードは測定された無線で飛んでくるデータを処理するマイクロコンピュータ一式です。
 2段重ねになっており下の部分がマイクロコンピュータ、上部はマイクロコンピュータの機能を拡張する
 拡張ボードです。
 マイクロコンピュータの名前はRaspberryPi 通称ラズベリパイといいます。きいちごという名前です。
 外国人はしゃれたネーミングを好みますね。

  左のBOXは表示器LCDです。
計測されたデータはラズベリパイで処理され、この下のBOXのLCDに表示します。
         

 測定気温はディスプレーに表示します。



 次の写真は計測データをディスプレーの画面上に表示した様子です。
 少し拡大してみます。 2021年の12月6日の18時台の気温の値が表示
 されているのが分かると思います。
 この時期の我が家のトイレは10℃を切っていて寒かったことが分かります。



 データの一例を提示します。 1月1日の午前8時~9時の間のデータです。
最低気温が3.9℃で下がり続けてから9時13分から上昇に
転じたようです。 022/01/01 08:54:17, 3.9
2022/01/01 08:54:49, 3.9
2022/01/01 08:55:21, 3.9
2022/01/01 08:55:54, 3.9
2022/01/01 08:56:26, 3.9
2022/01/01 08:56:58, 3.9
2022/01/01 08:57:30, 3.9
2022/01/01 08:58:02, 3.9
2022/01/01 08:58:34, 3.9
2022/01/01 08:59:06, 3.9
2022/01/01 08:59:59, 3.9
2022/01/01 09:00:31, 3.9
2022/01/01 09:01:43, 3.9
2022/01/01 09:02:55, 3.9
2022/01/01 09:03:27, 3.9
2022/01/01 09:04:39, 3.9
2022/01/01 09:13:31, 4.7
2022/01/01 09:14:04, 4.7
2022/01/01 09:14:36, 4.7
2022/01/01 09:15:08, 4.7
2022/01/01 09:15:40, 4.7
2022/01/01 09:16:12, 4.7
2022/01/01 09:16:44, 4.7
2022/01/01 09:17:16, 4.7

このデータは左から 年/月/日 時間  温度 を示しています。
このデタから我が家のトイレの最低気温は 3.9℃で 9時前後が
最も低い時期であると分かります。
測定データの一部の 
令和3年12月23日午後4時51分から令和4年1月15日の9時23分
までのデータを東濤会会員で希望する方にお分けします。
データは .csv形式ですのでエクセルでそのまま読み取れます。
読んでみて自分の考えた気温変化の推移と異なっているのに気づくと
思います。
私にとっても予想していた推移とは異なっていました。
気温の絶対値には誤差がありますが気温変化の推移は実態を表して
いるはずです。
希望のある方はメールアドレスを付けて申し込んでください


 
このシステムを動かしているのはソフトウェアです。
現在の機械はほとんどがソフトウェアで制御されています。
私のシステムもソフトウェアが動かしています。
私が主に使っているのが C言語とPythonという言語です。
本制御システムはC言語で書いています。
その制御プログラムの一部を提示します。

全体では240行くらいです。

----- 制御プログラムの一部 -------------------------------
if( (fp = fopen(filename, "a")) ) { // ファイルオープン
fprintf(fp,"%s\n" , s ); // 文字列s(DATE : ONDO)を書き込み

// LCD Display routine *******************************
snprintf(temp,6,"%.1f ",value); //Value is ONDO temperature

wiringPiI2CWriteReg8(fd,0x00,0x80|0x40); //LCD Line 2 set

writeString(fd,temp); // LCD温度書き込み to LCD line2
fclose(fp); // ファイルクローズ

}else printf("fopen Failed\n");

sleep(12); // delay
break;

case MODE_IDNT: // 新しいデバイスを発見した時の対応
printf("Found a New Device\n");
xbee_atnj(0); // 子機XBeeデバイスの参加を制限する
bytecpy(dev, xbee_result.FROM, 8);
// 発見したアドレスをdevにコピーする
xbee_ratnj(dev,0); // 子機に対して孫機の受け入れを制限
xbee_gpio_config( dev, 1 , AIN );
// XBee子機のポート1をアナログ入力に設定する
xbee_end_device( dev, 3,3, 0);
//起動間隔 秒,自動測定 秒,S端子無効
break;
}
}
sleep(3);
}
 以上がいろいろ製作している私の電子工作の様子です。
 このような分野も文化祭の作品の一つなのではないでしょうか。
 近年はものづくりが軽視されています。とかく軽視されがちな風潮にあえて
 立ち向かおうと思い作品提出とさせて いただきます。
 これ以外にもカメラとモーターを連結させた監視カメラの装置もあります。
 種々雑多手あたり次第作っています。
やはりこれからは映像処理技術が重要な位置を占めていきますので挑戦して
いきます。
今後、目途がついたら又報告します。

 
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