復活した柳川温泉へ  平成24年2月16日

 東日本大震災において山形県朝日町の奥にある秘湯柳川温泉は
 湯の噴出が停まってしまった。
 地震により湯道が大きくずれてしまったのが原因だった。
 単なるズレではなく破砕状態と推定された。
 そのために復旧は困難で長期間の休業となった。
 結局今までの井戸はあきらめ離れた地点に井戸を掘りなおすことに
 なった。掘削は8月に始まり何とか10月にはお湯が噴出し営業が再開
 されることになった。
 でもすぐには100%の営業とはいかず徐々に元の状態に戻る努力が続
 けられた。
 平成24年1月〜2月始めはとてつもない大雪で私は訪れる気も起きなか
 った。
 2月中旬になり天候が落ち着いてきたのでようやく訪れたいという心地に
 なった。
 2月16日は天気が良く青空だったので柳川温泉に入り雪下ろしの疲れを
 癒そうと考え訪れてみた。
 山形市から羽前長崎を経由して大江町に入り中心街から一路西へと車
 を進めた。17キロ程の行程だ。
 次の写真は途中の貫見近辺の光景だがまだまだ雪が深い。
  

 部落は全くの雪中である。


 学校は廃校となり寂しい光景となってしまった
。 

 ようやく道路標識が出てきた。 
 でもこの標識は古いままのものである。
 このとおり直進すると大変な難所を通ることになる。
 実は昨年夏に新しいバイパスが開通しているのである。
 左に曲がり、すぐに右に曲がれば快適な道路を通り柳川温泉に着く
 ことが出来る。
 私はこの大雪の候にわざわざ雪の難所を通る気はないのでバイバス
 を進んだ。


 間もなく柳川温泉の入り口に着いた。
 吹雪の時にこの看板は雪に埋もれ見えなくなるため今冬も何人か
 はここを直進してしまい結局通行止めの道になり戻るのに難儀をし
 たとの話を聞いた。


 ここが再開された柳川温泉である。


 温泉復活の証。
 

 足湯も開かれている。


 今日は誰もいなくて私の貸切温泉であった。
 湯の温度は43度で丁度良い温度。誰もいないので管理者も私の所
 へ来てくれ付きっ切りで現状や将来を語ってくれた。
 実はここを掘った温泉掘削会社の会長さんは山形県サッカー協会の
 会長をされている方で私もサッカーをやっている関係でお付き合いが
 ありこの温泉の情勢をお聞きしていたので管理者とも話がはずんだ。
 次の写真は湯船の様子だが湯気でレンズが曇り不鮮明な写真となっ
 てしまった。外はもちろん白一色の世界である。
 向こう側は露天風呂であるが寒くて私は行く気にはならなかった。
 
 
 ここの温泉の楽しみはもう一つある。それは美味しい蕎麦である。
 この温泉を出るとすぐの所に「柳川そば」がある。
 ここの蕎麦が美味しい。

 店内も綺麗で落ち着ける店である。ここも今日は貸切の店になった。

 蕎麦も中細の少し硬めのキリッとした蕎麦である。これで中板。


 このように私は午前10時半に山形市を出発してゆっくり温泉に入り
 温泉の後にうまい蕎麦を腹いっぱい食べて午後2時には家に帰った。
 ささやかな旅ではあるが自宅から少しの距離の所にこのような施設
 が多々あるというのが田舎暮らしの良い所だろうと考えている。
 皆さんも是非このような気分を味わってみてください。

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