米沢栗子峠の高速道路建設の現状

 山形の高速道路は別の項で述べたように全て分断しており初めて山形に来た
 ドライバーは目を白黒する。
 山形市と福島市の間もその例に漏れない。山形市から南への高速道路にあがる
 と間もなく上山市の入り口で降りることとなる。
 そのまま旧道の13号線を延々と赤湯に着くがとここからは米沢南陽道路となり
 米沢市までの高速となる。
 しかし又米沢市の入り口で高速を降りることとなる。
 そこから福島市まではのろのろと旧国道13号線をたどり栗子トンネルを抜けて
 福島市へと進む。 このように高速道路に上がったり下りたりの連続である。
 さて、このような高速道路建設も何とか開通の年度の明示がおりた。
 これによると米沢ー福島間の東北中央自動車道は2017年に完成とのこと。
 これで少しは先行きに見通しがついたと安心できることとなった。
 これまでは何時出来るのかが分からなくて工事をしていたのだから。
 なんとか私が車を運転できるうちにはこの栗子高速道路を自分で運転して福島に
 行けるようになるようである。



 
 この高速の路程図は次の写真のようになる。


 さて本題はここからである。
 この記事が出る前の5月8日に私は栗子の高速道路の工事の進捗状況を
 確認しようと現場を訪問していた。
 工事は相当に進んでいたがほとんどが山の中のトンネル工事が主のため
 外部からは見ることが出来なかった。
 今回の取材で撮れた写真は少ないのだがこれだけの撮影でも現場の人間
 からどなられたが我関せずと聞こえないふりをして撮影してきたものである
 ので理解して下さい。

 最初に上の図で栗子トンネル(これは8972メートル全国5番目の長さ)の
 山形県側の入り口近辺の工事現場を紹介する。トンネルが口を開けている
 のが分かると思う。空が見える方向が福島県である。


 これだけ長いトンネル工事なのだからダンプカーが何台も走っている
 と思って行ったのだが案に反して少なかった。
 それはトンネル内の破砕された岩石は全てベルトコンペアで外に排出
 される。そのパイプの様子が次の写真である。




 そとに出された岩石の山はそのまま高速道路の路堤として使われる。
 捨てるものは何も無いという徹底ぶりである。
 しかしこの排出された岩石の量は膨大であった。


 現在出来上がっている高速道路を紹介する。
 これが今ひたすら米沢市へと延びているのである。


 さて、昔明治政府の山形県令として赴任した三島通庸が1880年(明治
 13年)に開通させた万世大路(栗子道路)が現在もそのまま残っている。
 私も数年前に車で挑戦したが車高の高い4輪駆動車でないと無理だっ
 た。途中で車を降りて歩いたのだが私の背よりも高く草木が伸びており
 クマがいつ出るかという雰囲気のため断念した覚えがある。
 若し挑戦したい人は試みてください。
 ただその道路への入り口が分からない状態になっている。
 それは頂上の栗子トンネルまでの道路は県道なのだが入り口近辺が
 私企業の砂利採取会社の私的道路のようになっておりどこから入れば
 よいか分からない状態になっているためである。

 上の写真の道路をダンプカーが来ても臆せずどんどん中に進めば
 良い。
 さて東濤会会員の希望があればこの旧栗子道路探訪の企画を作り
 たいとも考えている。とにかく一人では無理なので大勢で行くようにし
 たいと思う。
 以上が平成24年5月8日段階の栗子高速道路の現状であります。

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