山形の高速道路の現状 平成22年9月9日

はじめに
民主党政権になってから高速道路の取り扱いが大きな焦点を浴びている。
特に無料化政策の進展は大きな波紋を起こしている。
そりゃそうだ。我々の年代では高速道路そのものが若い時には無かった。
走るには当然お金がかかるものと思っていた。それが突然無料ときたもの
だ。
でもこの高速道路を作るには莫大なお金がかかったんだよな。
誰がそのお金を負担してくれるのか等の疑問が次々と湧き話題になった。
この無料化が最も適用されたのが我が山形県の高速道路であった。
なにしろほぼ90%が無料になったのだ。
突然今日から無料ですと言われてもどう対応していいか戸惑ったのは事実であ
る。
今も高速のインターチェンジに入ると社会無料化実験道路という看板が出ている。
なんだかピントこず、我々は何かのモルモットにされているのかなという感じがし
ている。
勘ぐってみればどうせ山形の高速道路は最初から走行台数が少ないのだから
無料にしても大元の懐は痛まないということだったのだろう。

さて、有料化時代の話をさせてもらう
私は常々山形に高速道路は無い、有るのは中速道路だと唱えてきた。
何しろ片側一車線の部分は最高時速70キロ、片側2車線の部分でも最高時速
80キロである。これが年間365日である。この片側一車線が結構長いのであ
る。
70キロでは一般道路と10キロしか違わない。これでお金をとられたのではたまっ
たものでない。だから高速を使わなかったのである。
勝手に走りずらい道路を作っておいて山形の人間は高速を走らないなどと言って
貰いたくないというのが山形県民の気持ちである。

うっかり110キロで片側2車線の道路を走ると110−80=30キロオーバーに
なるのである。これでは怖くて走れない。
山形の人間はこれを知っているから速度を出さないが他県からの車が結構捕ま
り泣きを見ているのである。
東名や東北道の片側2車線とは違うのである。
私は昔、免許を取り免許更新の時の法規の講習会では高速道路は100キロで
走ると教えられた。
それが現実に出来てみたら100キロでは走れない高速道路であった。
これは高速道路ではないと言える。
だから山形の高速道路の料金自体が無理があったのだと言える。
再び言わせてもらいます。山形に高速はありません。中速道路はありますが。

さて、現状について述べる。
確実に走行台数は増えている。2.5倍という数値が発表されていた。
私も天童の勤務地へ行く時は高速を走っている。
でも走行しての満足感は下がっている。
とにかく高速を何でも走っているのである。
農作業の軽トラックもトコトコと走る。
ダンプカーも荷を満載して走る。これが上山-東根間はほとんど片側一車線の
部分が長いので悲劇である。追い越しも出来ぬままひたすらトコトコ走らざるを
得ない。
ダンプの後ろは怖い。砕石を積んでいてその採石が道路に落ちたらパンクだし
跳ねた石でフロントガラスを割るのも必定である。怖いなあと思いながらひたすら
後ろを走る。
この前も山形から庄内に行こうとして高速を走った。そしたら寒河江を越えたあたり
からピタッと70キロで走る車の後ろになった。それこそ完璧に70キロを維持した
走行である。私の後ろは車の長い列であるがどうしようもない。ようやくサービス
エリアに入っていったので解放されたがよく見ると現金輸送車であった。
こんな車も走るようになったのかと改めて思った。

高速の普及状態について
山形県の高速道路は分断道路である。
まともな高速は無い。
東北道から山形道に入り笹谷峠を抜けると最初のインターチェンジが蔵王、その
次が山形北インターチェンジだがここまで有料で北インターチェンジから寒河江、鶴
岡の方面へは無料であるがこれがまともではない。
月山を越えるには一度普通道路に降りるのである。急こう配の六十里越えをして
庄内田麦俣で再び高速に乗るということになる。
しかもこのルート、インターチェンジのゲートを通るたびに料金先払い、後払い、急に
道路の真中に料金所が出てくる。
この度に、あれっ、さっき払ったはずだがなとか、あれっゲートが無くて黙って降りられ
たとかとにかく支払形態が様々なのである。
ETCの人は良いが現金払いの人は最後に怒りだすのが多い。
とにかくまともではない。
上山から新庄へ行く時は一度東根で降りる。そこから一般道で15キロほど走り
尾花沢を抜けて野黒沢というところから再び高速に乗り新庄に到着、新庄から先は
秋田になるがここは現在工事中で結局山形、秋田間の県境間が不通の状態である。

まとめ
以上が山形県内の高速道路の現状である。
このような現状なのでむしろ最初から一般道路を走る人が増えている。
最初の高速道路が車で一杯になってしまうのでないかという心配は稀有で
ある。
でも折角の高速無料化である。有効にしていきたいが現在はプラスの面と
マイナスの面が大きく両極端の現象が出ており評価をすることは難しいのが
現状である。
特に寒河江から鶴岡までの一般道路に面したドライブイン、飲食店、土産や、
各種施設等は大きな打撃を受けて崩壊状況となっている。
私も先月久しぶりに西川町の本道寺に行ってみたが淋しい山村に逆戻りし
ていた。このような例の方が多い。
何とか有効活用をして県全体が潤うようにならなければならないと思う。
とりあえず現況の報告とさせていただく。

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