県庁東濤会例会開かる
平成24年2月16日に新しい県庁舎に勤務した県行政機関に勤務した
東濤会会員たちの例会が開かれた。
会場は毎年決まっており今年もその会場で開かれた。
場所は山形市の花小路の一角にある。そのお蔭で年に一回は花小路
を訪れることが出来る。
我々が職に就いた頃(昭和39年)の花小路界隈は大変な賑わいであった。
飲食店や小料理屋の数は五十軒は確実に超えていた。
夕暮れになると狭い道を大勢の人が宴会のために道を急いで行き交った。
急ぐと互いに肩がぶつかるほどだった。
当時はやくざが堂々と存在していたので私たちは先輩から決して肩をぶ
つけるなと注意されたものだった。実際にこのことが原因での喧嘩は日常
茶飯事であった。
私の教え子たちにも飲食店経営の両親を持つ子が多く家庭訪問までして
いたことを思い出す。子供たちは二階でひっそりと勉強などをしていた。
このようにここでは大勢の人間が日々の暮らしを営んでいたのだ。
それが新しい県庁が全然別の町はずれに建設されたので県庁勤務者
がほとんど訪れなくなってしまいこれが衰退の大きな要因の一つとなった。
更に接待禁止令が追い打ちをかけた形になり山形市の花街として栄えた
花小路は完全に息の根を止められた。
二階で勉強していたあの子たちは今どうしているのかと強く想う。
今回も会場に着くまでにわざと最も狭い小路を通ったが昔のままの建物が
朽ちたままに立っていたり、名門老舗のバーとして有名だった店も閉鎖の
看板を掲げる現状となっていた。
私は幹事として現役時代には多くの人間の歓送迎会をここ花小路の店で
開かせていただいたが改めて当時の一つ一つの会に沢山の笑いと涙が
あったことを鮮明に思い出した。
次の写真が今回例会の記念写真である。
写真の女将はこの店を何とか守っていくと語っていた。我々は応援団とし
て支えていかねばならないのだろう。店の名は浜なす分店である。
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