三井量光氏主宰俳句誌「椅子」 23号発刊さる 令和4年4月1日

 三井量光氏が主宰している俳句誌「椅子」の23号が発刊された。
 号を重ねる毎に内容が充実し、多岐にわたる分野の情報も満載されており単なる
 俳句の同人誌ではなくなってきている。私は俳句界の「文芸春秋」と思っている。
 特に現在の長い時間待たされる病院に行った時に私にとって必携になっている。
 今回も全体は掲載できないので抜粋して紹介していこうと思います。




 会員の句に関する句の最初のコーナーです。
 各自が投句した句から師匠が選んだ七句を紹介しています。












 次に連載記事が続きます。芭蕉の奥の細みちに関する話ですがこのような形態での
 解説文はあまり読んだことがなかったので私は目からうろこの気持ちで楽しんで読ん
 でいます。

 








  ここからは先ほどに一人七句を投句して波濤集として発表されていたがその中から選者が
 一句を選び出して、その句に対して丁寧な丁寧な選評と解説をしてくれている。
 













 次に連載されている星のつぶやきというエッセーである。
 一部のみの掲載とさせていただきます。

 

 次はたかはた文学同人の会員である橘 朱果(山形東濤会会員 富樫 徹君のペンネーム)の筆に
 よる万葉集の解説が続く。これは今後連載の形態をとっていくことになる。

 


次も連載記事ですが普段我々が知ることが出来ない食品業界を基本にしていろいろの
裏話を含めての幅広い話がとても楽しい読み物です。




 次は三井量光氏による俳句の基本事項の学習コーナーです。
 向上心のある会員にとっては大切な部分なのだろう。
























 次からは会員の多くの句から一句だけ量光氏が選出し、その句について詳しい選評を
 してくれるコーナーとなっていく。



 次に個々人の句について選者が丁寧に解説してくれていく。















 最後に藤丸氏への講評で終わる。
 その前の平吹氏の句について私にも強い思いがある。
 私が世話になった方の身内の方が犠牲者の一人だったのでこの事故に関する思いは
 強く残っている。最上峡を経て酒田に行くときには必ずこの道を通るわけだが清川の町に
 入る手前に事故の犠牲者の慰霊碑が建立されているのだが寄ってみると常に花が捧げ
 られている。
 けっして事故の事実が風化されてはいない。関係された人たちの思いは強いことを知る。
 
 このコーナーが終了するとその次にエッセイストの栗谷 皓子氏の雛祭りを巡る俳句から
 童謡までの話題を語ってくれている。




次に来るのが詩である。三井君に聞くと俳句の冊子だからこそ詩を取り入れ
たのだということだった。
俳句と詩はお互いに違う形態でありながら人間の表現力を高めてくれている。
やはりこの両面から日本語を見詰めることがお互いが発展するためには大切なの
だという事らしい。






 この他にバラエティに富んだ記事が続く。その全てを紹介するのは不可能
 なので割愛された記事には御免なさいと言わせてください。
 ただ一つ、私にとって大きな衝撃で目に飛び込んできた記事があったので
 掲載させてください。

 それは連載記事として掲載されている作曲家の世久 遊氏の「音の風景」です。
 実は私がリーダーとなり爺婆で構成する軽音楽バンドを結成して介護施設や公民館の
 慰問演奏会を開いています。
 多くのレパートリーの中から「風の旅人たち」という軽快な歌を得意にしています。
 リズミカルで心が浮き立ち、更に昔を思い出させてくれる強い郷愁を感じさせて
 くれる歌なので結構楽しんでもらえる歌でした。
 その歌の作詞・作曲をされた方が世久遊氏とは驚きでした。
 更にその文章の中でこの歌を歌い広めているオヤジ合唱団の紹介をしているのだが
 実はこのオヤジ合唱団のリードボーカルが私の爺婆(GB)バンドのリードボーカルなのです。
 いろいろの出会いを思い出させてくれたのが世久遊氏の文章でした。
 私も喜んで読まさせていただきました。







  次に来るのが大切な方からの寄稿文がである。
 山形東濤会会員の久間木君からの文です。
 彼は日本の伝統芸能の伝達者としても活躍されている。
 自ら三味線を演奏しながら他の和楽器と合奏しながら日本舞踊を
 支えている活動もしている。






 今回は仮名手本忠臣蔵を題材に歌舞伎の演目解説をしてくれた。
 私も知っていた通俗的なお軽勘平の話もその背景にはしっかりした
 構成でまとめられた筋書きがあることを知らされた。
 寄稿全文を紹介したいが残念ながらそれもかなわないことなので是非
 本誌を購入して一読いただきたい。

 以上、駆け足で俳句誌「椅子」の内容を紹介しました。
 面白い本ですので俳句関係者でない人も読んでみてはどうでしょうか。


        
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